FishCampの、
FishCampフルサービス。
(つまりガイドのみではなく、キャンプも)
まだまだゲストは少ないですが、
一度経験してくださった方はリピート。
昨年に引き続き、東京からお越しのKさん。
真夏の関東を抜け出し、
激務の仕事から解放されてまったくの別世界へ。
マス釣りだけの休日へ。
FishCampの楽しみをご理解されており、感謝です。
で、今回、
思い出に残るような野性をマスを釣って帰られました。
(以下、ご本人の許諾を得て掲載します)
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今回のゲスト、基本的にはガイドを信頼してすべてお任せですが、
どちらかというと、のんびりと一日、1,2尾の
グッドサイズに遭遇出来たら満足するタイプのお方。
なので、朝はたっぷり時間をかけて
森の中のキャンプ場の空気を楽しみます。
まずは曳き立てコーヒーを用意して、
巨大なソーセージとレタス、目玉焼きを
トルティーヤに巻いて朝食。
ゲストにもちょっと仕事していただきます。
あくまでも、共同でのキャンプ。
で、おもむろに釣り支度。
A川、前日の下調べで、人多過ぎでしたので、
連携しているガイドととの情報交換でB川へ。
歩いて歩いて、目的のポイントへ。
ここいらはボク個人で数々の苦渋と歓喜を味わった川。
平均で10年くらい前がピークでしたが。
大雨後で前日から水温が低下、
ヒゲナガがけっこうハッチしたらしく、
岸辺の茂みからパタパタとアダルトが飛び交います。
フライは「足付きヒゲナガパターン6番」。
長い深瀬を下のポイントから順に攻めていきます。
そして、ここぞ!という瀬後半の深場、
3度目に打ち込んだ時に、ドバッ!と出ました。
普通の方だと2度も流して出なかったらスルーしちゃうんですよね。
頭は小さい割に背中が異常に盛り上がっているのが見えました。
そして直後からの、想像以上の、大疾走。
飛び出した辺りにラインは突き刺さっていますが、
魚は遥か上流を突進しているのです。
これは怪力マスの証。
水中に沈んだラインは、相当な水の抵抗を受けますが、
ものともせず、ラインを引きずっているわけです。
50㎝くらいのマスや、
放流由来のニジマスにはちょっと無理なのです。
瀬頭まで走ったニジマスはいったん小休止、
ちょっと下りましたが、またすぐに走り出しました。
「え?何これ? 魚なの!?」
ゲストの嬉しそうな悲鳴にも似た叫び。
そう、これぞ、北海道の虹鱒。
これが体験したくて、遠くからやって来るわけですよね?
ラインが再度張った瞬間、見事なジャンプ。
なんともきれいな、砲弾型が宙を飛びました。
しかしハリは外れていません。
「大丈夫、もうこっちのものです」とボク。
「なぜに?」とゲスト。
「いま、がっちりとハリ掛かりしましたから」
サオは竹竿にしてはしっかりしたミディアムファーストのロッドでした。
ボクが普段使うScott社のG2ロッドは、
ティップが非常に柔らかく、
キャスト好きのガイドなどからは、最低ロッドなんて言われていたのですが、
一度しっかり掛かったら、ほとんどバレることはありません。
ラインをキチンを処理していれば。
ですが、キャストを重視した巷のロッドは
その辺のパフォーマンスが低いのです。
それを有難がりながら、ScottG2を酷評するのを聞いていて
「ま、だからあの人はバラシてばっかりなんだよな」
と年配の編集者とよく話したものでした。
使っているロッドで、キャリアや哲学、
その人の釣りはわかるものです。
激しく動き回る魚、
長く出てしまったライン、
これはロッドが上手く動きを吸収してくれないと、
バレる率は非常に高いわけです。
この日のゲストのサオは十二分に働いてくれました。
知り合いが作っているから、というわけじゃないですが、
さすがに北海道のニジマス用との謳い文句は
伊達なんかじゃありませんね。
ランディング場所は、下流側の平瀬。
その浅瀬に誘導していただきました。
この辺りは、ガイドとゲストの共同作業。
息が合わないと悲惨なことになります。
無事にランディング。
頭の小さな63㎝、最高幅19cm、
ヒレが見事に発達した野性マス。
激流で6年も過ごしてきたんじゃないでしょうか。
見事に野生化した虹鱒。
北海道の渓流ニジマスの釣りは、
酷暑になる1~2週間の直後、
ほぼ例年、もっともいい季節。
こんなマスを相手に、素晴らしい体験できるのですから。
9月はまだまだ予定が空いております、
また来年のご予約もお待ちしております。
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