初夏
5月下旬~6月下旬
一年を通して、もっともトラウトの反応の良い季節。
水生昆虫のうちでも、大型のメイフライ、カディスが羽化をし、大型のトラウトもライズを見せるシーズンです。当ガイドサービスでも一番人気で、ほとんどの方がリピーターになってしまいます。北海道でも随一の「ザ・フライフィッシング」の川と称しています。
いわゆる瀬釣りにこだわることも可能ですが、大物こそ、ココゾという場所にいるということを指示させてもらいながらのガイドになりますので、キャリアの長い方でも、「なるほど!」と思ってくれることが多いと感じています。
北米モンタナやアイダホの釣りに通じている方々のリピート率が高いのも特徴でしょう。
Target-1 レインボウトラウト
メインは産卵を終えたレインボウトラウト。
サイズは40~60㎝がアベレージ。ヒット後の疾走、アグレッシブなファイトはメスが多いですね。
この季節最大のメリットは、虫の流下が激しくなるにつれ、大物も他のシーズンよりもライズしやすいからです。つまり、ドライフライ天国。マッチ・ザ・ハッチングを地で行くパラダイスが誕生するのです。
マスたちも、ドライフライ・エンスージストも、狂わんばかりに毎日を過ごせます。北米いらず、そんな声も…(円高ですしね)
対応フライ
小型のフライから大型のものまで、水生昆虫オンリーです。ここでは俗にいうビッグドライは使いません。
またニンフも必要ないでしょう。
オオクママダラは5月中~下旬の雲りの日、モンカゲロウは5月下旬から6月中旬まで続きます。
ヒゲナガカワトビケラは6月中旬~7月上旬。
ヒラタカゲロウはパラパラと5月下旬から7月まで。
最初はダンパターンで、流れの緩い場所にいる大物はシルエットも見ますので、見切られたら、フローティングニンフ、クリップルダンが効果的に効きます。
Target-2 アメマス
ダムから遡上が始まるのもこの季節。
タイミングを誤ると全く魚はいませんが、適切に入渓すると、シーズン初期は水生昆虫のハッチも多いため、ライズの頻度も多いのが特徴です。本州からのゲスト、道内のゲスト共に、「こんな釣りがあったのか!?」と驚く方が多いのです。
問題は、このアメマスたちの不可思議な行動にあって、結果だけ見ると何尾が釣れた?と言うほどのことですが、その行動パターンは昔から(少なくてもこの釣りを私が知った20年ちょっと前から)、他のドライフライフィッシングとは明らかにパターンが違う個体が多いのです。
割合的には稀に、ニジマスなどと同じように素直に反応する(反応しない)ものもいますが、全体的には、なんじゃこりゃ?という行動をするものが多いのです。居着きのポイント、フライの選択性、流し方について、どれもセオリーだけでは融通が利かない。
私は同じ川で経験20年超のガイドですから、だいたい魚がどこにいるかは分かります。ですから、黄褐色の砂礫の川底に、うっすらと影が見えるだけで、「あれはアメマス」と指示を出せますが、普通の人はそれを見つけられません。おおよそ変な箇所にいる場合が多いのも特徴です。ライズしていれば分かりますけどね。
フライは、流下に合わせないとまったくダメなシビアなときと、とんでもなくデカイものにしか反応しないものと、ポイントでも全く異なる傾向を見せます。
そんな説明が、ガイドにとっては腕の見せ所、気持ちの良い部分でもありますけど…。
ぜひ一度、お試しください。